デフォルトのプラグイン

Accerciser はデフォルトでいくつかのプラグインを備えています。これらのプラグインで、ツリー・ビュー上の現在選択中のウィジェットやその周りのものについていの様々な情報を表示できます。0.1.5 でデフォルトのプラグインは以下の通りです。

4.1. インタフェース・ビューア

このプラグインはツリー・ビューで選択されたウィジェットの利用可能なインタフェースについての情報を表示します。サポートされないインタフェースはグレーアウトされています。展開するとインタフェースを見たり、制御したりするための機能が利用可能になります。

図 2インタフェース・ビューア

4.2. イベントの監視

このプラグインは、ツリー・ビューで選んだウィジェット、アプリケーション、あるいはデスクトップ全体で発生するイベントのうち選択したイベントを監視します。

図 3イベントの監視

デスクトップ上のどこかでControl+Alt+lを押下することにより、以降の参照のため、最後に記録されたイベントを強調表示させることができます。このキーの組み合わせを変更するにはセクション 5.2 - グローバルなホットキーの設定を参照してください。

4.3. IPython コンソール

このプラグインは十分に鍛錬された IPython コンソールです。現在のコマンドの補完候補をみたければ Tab を押下してください。 Enter を押せば、どんな正しい Python コードも実行できます。コンソールのコマンドは、 acc 変数をを通じて、ツリーにおける現在選択中のウィジェットにアクセスできます。さらに、 pyatspi パッケージの関数および定数はすべてコンソール・ローカルとして利用可能です。最も重要なものは、他のアクセシビリティ・インタフェースに問い合わせを発行する関数です。例えば、 Text インタフェースに問い合わせるには、t = acc.queryText() と実行してください。作業ディレクトリや Python パスからのインポートも可能です。

4.4. API ブラウザ

このプラグインは、ツリー・ビューで選択されたウィジェットがサポートするインタフェース、メソッド、属性を表示します。

図 4API ブラウザ

4.5. スクリプトの記録

Accerciserのスクリプト・レコーダは、UI テスト・スクリプトを書く目的で、ユーザが他のデスクトップアプリケーションに対するキーボード操作を記録することができます。現在プラグインは次のみっつのプラットフォームのスクリプトの世代をサポートします。すなわち、Dogtail、LDTP および Accerciser ビルトイン API。一度 "録音" ボタンを押すとあらゆるキーボード操作がスクリプトに記録され、そのスクリプトは後にスタンド・アロン・スクリプトとして実行可能です。

図 5スクリプトの記録

4.6. クイック・セレクト

このプラグインは、対象のアプリケーションの UI を通した、ウィジェットの迅速な選択を可能にするグローバルなホットキーを提供します。 Control+Alt+a を押下すれば、 Accerciser でアクセス可能な、最後にフォーカスを持ったウィジェットを選択するでしょう。 Control+Alt+t を押下すれば、ポインタの下にあるウィジェットを選択するでしょう。

4.7. 検証

このプラグインはアプリケーションのアクセシビリティ問題を調査し、問題の重大性および説明を含んだレポートを発行します。レポートはエラーと、共通の問題の対処のしかたについての文書を結びつけます。本プラグインは検証ルールを定義したテスト・スキーマによって拡張可能です。

検証機能を起動するためには、まずアクセシビリティ・ツリーの要素を選択します。プラグインは選択されたウィジェットとその子孫全てをテストします。次に、テストに使用するスキーマを選択します。それから Validate をクリックし、テストを開始します。テスト実行中の間、そのボタンをクリックするとテストをキャンセルします。

テストが完了すると、レポート表は全エラーの重大性と説明を表示します。表の行をダブルクリックすると、ツリー上の関連するウィジェットを表示します。要素を選択して Help をクリックすると、問題の解決方法についての情報を取得できます。